北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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潔よく町民の前に辞任の決意を披瀝するまでの肚を互いに申し合せている。議員報酬全額辞退三役の減俸申出は議会で拒否生活給でない議員報酬は此の際進んで辞退し経費節約の一助にしたいとの意見が一致、四月に逆のぼつて年額一人一万二千円の年報酬を全額返上することに決定した。被災農家の労賃収入策成る今次冷凶作に対し大蔵省ではさきに救農土木事業の大綱を発表したが、五分作以下の被災農家に対して三十億円の賃金収入を確保せしめることになり、日当一人三百五十円、一戸当り二万八千円を確保(八十日出動)する旨を発表、此の示達によつて道並に開発庁に於て国道、開拓道路の砂利採取を予定して居り、本町に於ても被災該当農家五百戸を申請中であるが、決定した場合は十一〈中略〉〈中略〉救農土木事業で月下旬頃から開始し町自体も小運搬の為のトラツク無償出動を計画して救農に当ることを決定している。又去る二十二日旭川公共職業安定所で行われた失業対策事業についての打合会に出席した唯浦土木課長は今次失対事業が通常のものと異り冷害対策の一環として困窮者救済を主眼とするものであり、町長にその権限が委されるものである所から、本町としても申請を提出し、二十四日取極めを終了した。(上富良野町郷土館所蔵)499第2節 冷害とその影響   

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