6 冷害農家の南米への移民計画と要望2 債務の償還について被(要)保護者が農業協同組合等に償還する債務については、本年の作づけに関連するものに限り認められるものであるが、往々にして旧債の償還が行なわれる実態もあるので、この点については関係機関と事前に十分了解をとり、保護の実施上遺憾のないようにすること。3 就労について本年の冷害対策として行なわれる予定の救農土木事業及びその他の就労の機会を最大限度活用するように当該申請者を指導するとともに関係機関との連携について特に配意すること。(北海道立文書館所蔵 A一一 - 二 一〇九二)冷害、水害などの天災に苦しむ被災農家を南米の新天地で再起させたいと農林省はこの対策を検討していたが、テスト・ケースとして冷害の北海道を取上げ、近く北海道庁、海外協会連合会などと話合うことになった。北海道の冷害は開拓地が特にひどく、中には再起困難な農家もあり、これら被災農家で海外移住を希望する人たちを農林省ができるだけあっせんし、南米大陸で再起させようというわけ。適当な移住地としてはブラジルのグアマ地区の畑、水田、自営農、パラグァイのフラム地区の畑作、自営農のほか、ブラジル・コーヒー園の雇用農などがあげられて冷害農家を南米へ農林省が移民計画 冷害による移民への衝動『北海道新聞』一九五六年一一月一九日近く道庁と話合い501第2節 冷害とその影響(3)
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