北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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発生している。被害は市街から田浦地区にかけてほぼ北に伸びる地盤の軟弱なところで起つている。 (厚真町):被害は鯉沼部落の住家三戸全壊をはじめ、家屋の被害は海岸から一〇Km以内の厚真川ぞいに散在している。 (登別町):室蘭市に接する鷲別町で比較的被害が多く家屋大破一、水道管の破損により一時給水不能となつた。また紅葉谷付近の岩石崩落のほか国道三六号線で小規模な山くずれが数箇所あつた。 (白老町):比較的被害が少なく、家屋被害は小破程度のものであるが、白老中学校ほか各学校の集合煙突は折損や倒落したものが多かつた。 (苦小牧市):苫小牧測候所家屋では壁の脱落、亀裂損傷などが多くまた市内各所で集合煙突の倒壊があつた。地震発生とともに電柱の動揺傾斜が起り、管内三五八個所で断線、その他の被害があつた。電線等の被害のもつとも多かつたのは糸井・錦岡および沼の)端近郊地区である。(ママ   (鵜苫…うとま):国道の一部で約一五mにわたつて (様似…ま()さに):様似港では岸壁のエプロンに亀裂 (冬島~庶野):津波のため庶野で漁船二隻と庶野港また停電のため水源地の揚水不能となつたため断水となつた。水道管は本支管合せて三〇数箇所で欠損亀裂を生じた。その他鉄道では路盤の沈下、亀裂、港湾施設で埠頭の陥没、亀裂等を生じた。日高支庁管内:浦河測候所地震による被害としては家屋全壊・半壊などあつたが、いづれも地盤の軟弱なところに起つており、全般的に大きな被害はなかつたが、比較的小さな被害が広範囲に発生している。また津波のため一部で床上浸水があり、船舶の沈没のほか海産資源、漁網の流失などの被害があつた。約一五㎝沈下したところがあつた。また国鉄日高本線の路盤が沈下したところ数個所あり、浦河―様似間の鉄道被害はこの地区に集中している。を生じ数㎝沈下した。ママ511第3節 高度経済成長期の自然災害(3) 

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