北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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らず、相談員も同じ人になることはないのでアフターケアができないからである。傾聴することで、本人が自分で答えを見つけ出したり、気が晴れたりするのを助ける。しかし、二〇〇八(平成二〇)年頃をピークとして受信件数が下がっているという。理由は、相談員の高齢化と減少であり、夜間四本あった回線が現在は一回線である。北海道において宗教施設や宗教人が果たしてきた人々の心に安寧をもたらす役割は現在でもなくなったわけではない。しかしながら、宗派・教派を問わず教団宗教では後継者不足に悩み、社会活動に関われる余力を持てないほど北海道の宗教界は人口減と高齢化、世俗化に苦しんでいるように見受けられる。536第1部 社会・文化 第8章 宗教 

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