るということは防止できており、その後の学会の状態は殆んど伸び悩みとなつている。然し学会の折伏活動が全く停止した訳ではなく、従来の脅迫的折伏活動から静かなる折伏活動へと変つてきており、殊に零細企業労働者に対しては執ような折伏活動が続けられている模様である。三、学会の対抗行為炭労のこれらの対策や世論の動きに狼狽した学会はその対抗に躍起となり、学会本部から権威者がのり出し、函館(六、三〇)札幌(七、一)夕張(七、二)等各地で蹶起大会を開き気勢を上げると共に炭労組織に対し激越な誹謗を開始してきた。この為各地で多少の摩擦も生じたが、炭労の組織活動が殊更に阻害されるというような事態はなかつた。又、マスコミや公的機会も積極的に利用して学会の迷蒙を徹底的に追求すると共に組合の日常活動の強化に努めた。従つて学会の対抗策は炭労組織に対してさほどの影響を与えていないと判断される。四、総括以上のような状態から現在、結論的には次のようなことがいえる。1 2 3 日常活動、啓宣、学習活動等の成果により組合員としての自覚を深めた一方、学会側は殆んど伸びなやみの状態になつている。賃斗、選斗等を通じ学会の影響によつて著しくその活動が阻害されるというようなことはあり得なかつた。然し、その潜在的影響は依然として存在しているのであり軽視はできない。今後の対策としては永い目でみた対策が必要であり、組合日常活動の強化により組合員との人間的、日常的接触を深めると共に労働者としての正しい自覚を強めるための啓宣活動等が地道に続けられねばならない。(道史編さん室所蔵)547第2節 経済成長期の教線拡大と葛藤
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