〈一九五四~五九年〉さっぽろ夏まつり実行委員会『さっぽろ夏まつり50年』二〇〇三年夏まつりの誕生冬は『さっぽろ雪まつり』、夏は『さっぽろ夏まつり』二大イベントを育てて札幌の年中行事に昭和二五年(一九五〇)に、『さっぽろ雪まつり』が創設され、年を追うごとに成長。冬の札幌の名物まつりとして市民や観光客にも大いに喜ばれ、札幌観光のメイン行事として脚光を浴び始めた。これを契機に、夏の観光対策を模索していた札幌市や札幌観光協会などの関係者が主体となって、本格的に夏まつりをつくることにし(帯広市図書館所蔵)た。こうして『第一回さっぽろ夏まつり』が行われたのは、昭和二九年(一九五四)のことである。札幌市の人口はおよそ三八万人を数え、全国一〇大都市の仲間入りをした年でもあった。第一回さっぽろ夏まつりは、行楽を除く催し物のほとんどが中島公園をメイン開()場として行われていた。現在のメイン会場となっている大通公園に、特設ステージなどはまったく見られず、この状態は第三回まで続いた。メイン会場が全面的に大通公園に移行していったのは第四回開催の昭和三二年(一九五七)になってからである。大通公園は、札幌市が昭和二五年(一九五〇)から五年計画で復旧に着手し、花壇造成などを行うことで戦中の芋畑耕作による荒廃から都市公園としての機能が徐々〈中略〉メイン会場の移行メイン会場が中島公園から大通公園へ 会 〔さっぽろ夏まつり五〇年のあゆみ第1章(第1回~第10回)〕6 さっぽろ夏まつりの誕生と歩み第1部 社会・文化 第9章 まつり582
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