これがわれ等の信条である。以上が発刊にあたつて三百五十万道民に対するわが「新北海」の誓約である。創刊の辞〔(一月六日付記事〕自由なる言論によつて真の建設は為される文化日本建設のために言論の自由が与えられて一年有半の歳月が流れた、この間郷土根室の再起は遅々として牛歩の如く、文化根室また日本の離れ島の感がある私は二万町民の慾求に応えて郷土の新聞を発刊するに当りあくまでも町民の新聞として根室再起の使命を完全に遂行することを希願して止まない『根室新聞』(『プランゲ文庫(新聞)』所収)編者注)(北海道立図書館所蔵)一九四七年一月六日、九月一八日公正なる自由に生れ出た言論こそは建設の言葉であると信ずる新春のあした、文化の陽光四囲に充ち昭和二十二年の門出を祝福するこの佳き日、郷土新聞を町民各位に贈る喜びを記して創刊の辞とするわが根室新聞社は本年一月六日に創刊第一号を読者に送つてから本日をもつて百号を迎えた、顧れば創刊以来、能瀨稻美 用紙、資材、営業面に於てすべて自由を束縛された中に於てひたすらに良心的報道をモツトーとして猪突猛進終に百号を迎えたことに吾等よく闘えりの感を深くすると共に公正なる言論機関として寄せられた読者、並に後援者各位の後援に対し深甚なる感謝の意を表明する者であります、郷土根室も戦災以来満二ヶ年を経過復興にもゆる町民各位の熱烈な意気により平和文化国家を基盤とする建設は確固たる礎石を植え、加うるに貿易再開による本紙百号を迎えて〔(九月一八日付記事〕編者注)社長 能瀨稻美 3 根室新聞の「創刊の辞」「百号を迎えて」617 第2節 地方紙の簇生と成長
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