北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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理に利用)、ビタミンA(緑黄色野菜を油で調理することで吸収がよくなる)、ビタミンB1、ビタミンB2の補給(動物性食品の摂取など)といった食生活の洋風化に合わせて記されている。造免許の通知である。昭和二〇年代後半に地震や冷害で受けた苦境から脱しようと、町長の丸谷金保が町内に自生する山ブドウに着想を得てブドウ栽培を提唱、町民による「ブドウ愛好会」が結成されて機運が高まり、ワイン醸造に向けた申請も認められた。ワイン醸造に自治体が乗り出すのは池田町が全国初であった。ションで銅賞を獲得した際に、その結果を知らせた書簡である。町内に自生する山ブドウがワイン醸造に適した「アムレンシス亜系」であることが分かり、これで醸造した「十勝アイヌ葡萄酒」を出品し、高い評価を受けた。初の挑戦で国際的に品質が認められたことは、その後のワイン醸造の大きな推進力となった。である。勇払から千歳にかけて自生していたハスカップを千歳市の特産物として育てるために一九七六年から栽培を開始し、商品化も進められ、千歳市農協が一九八一年にアイスクリームを発売、八三年にシロップの発売を予定し、苫小牧市の「三星」、千歳市の「もりもと」などが菓子類の素材としてハスカップの活用を始めたことが記されている。北海道特産の小果実として二市以外でも、厚真町、美唄市、富良野市などにおいての栽培、活用が広がり、後の資料4は、ワイン醸造による地域活性化を掲げた十勝管内の池田町が一九六三年に交付を受けた果実酒類の試験醸資料5は、池田町でつくられたワインが、一九六四年にハンガリー・ブダペストで開かれた第四回国際コンペティ資料6は、一九八三年二月二三日に開催された、千歳市農協ハスカップの里運営協議会第五回定期総会議事の一部十勝ワインの誕生道産素材を用いた新規嗜好品の展開654(3) (2) 第1部 社会・文化 第11章 食文化・住文化   

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