北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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の成果を明年も期待したい。いづれにせよ、前半は〝移転問題〟、後半は「きらら三九七」が新聞、雑誌、テレビで毎週のように何回もとりあげられ話題の多い年であった。年号は昭和から平成へと移り、長い間御活躍された仲野名誉会長ら八名の正会員が退会されたが、九名の新入会員を迎えた。会員の御健康と御活躍を折りたい。上川農試移転決定と「きらら397」の誕生を祝上川農試を最後に試験場生活に別れを告げてからいつ    う紙上等に上川農試の名を見付けた時は懐かしさでついつのまにか一〇年を経過してしまった。この間現在の仕事の関係で年に数回は試験場を訪れてはいるものの、新聞い見入ってしまう。(元場長 〈中略〉〈中略〉昭和五〇・五~五四・五)ついこの間まで、「ゆきひかり、ゆきひかり………」で、道新文化賞をもらったり、知事の表彰を受けたりして喜んでいましたが、今度は〝おいしさキラキラ、しあわせキラキラ、三九七は上川農業試験場で新品種として開発された時の研究番号です。〟と、「きらら」の出て来ない日はありません。今年はまた格別においしく、毎日いただいております。数日前もなつかしの上川農試の庁舎がテレビに表れ、例の現地試験成績検討会が開かれて〔人 名〕 いるところでしたが、すでに「三九七」以上のおいしい系統が準備中と報道されました。いやはやまことに大したもので、赤レンガの庁舎に後光がさしているようでした。長年にわたっての真摯な研究に頭の下る思いです。新品種の名前がブランド名であるらしく、さすがに二万人の応募の中から選ばれただけであって、今までの水稲あるいはお米のイメージとはまるでちがった、新しい〈中略〉「きらら」の秋〔人 名〕 675第3節 量から質への転換

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