北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
712/1232

あります。顕みれば、過去八年間わたくしは、住宅対策を道政の重要施策の一つとして取上げて参りましたが、必ずしも意を尽し得たとはいえないのでありまして、さらに、道内外の各位の深い御理解と御協力によつて、困難な住宅問題の解決に、より明るい見通しが与えられるよう衷心から念願してやまない次第であります。昭和三〇年三月北海道知事 (北海道立図書館所蔵)   田中敏文 選ばれて、三たび北海道知事として、その局にあたるに際し、わたくしは、公約実現に最大の努力を傾注しようと、自らに深く誓ったのであります。しかし、他面地方財政は、ますますひつ迫の度を加え、知事の政策実現に向け得る道財政は、極めて窮屈になりつつあることも争われない事実であります。ここにおいてわたくしどもは、いわば、背水の陣をしくのやむなきにたち至りました。たとえば建築部において、住宅課と建築指導課とを北海道の住宅対策について知事としての私の考えかたはじめに寒地建築研究の推進日本住宅協会『住宅』VOL.四NO.七一九五五年七月田中敏文 寒地建築研究所の設立をめざして696第1部 社会・文化 第11章 食文化・住文化【住文化】(2) 12 

元のページ  ../index.html#712

このブックを見る