北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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1 引揚者の行政的支援〈一九四六年〉宗厚号昭和二十一年十一月二十六日支庁長事務取扱 各町村長代理助役 引揚者の援護についてすでに外地外国より引揚げて定着した者の中住宅の関  殿 庁に対し各町村の計画を特急提出すべき旨通知があった係で越冬が困難とみられる者の住宅を各個について緊急改造し不安を除くべく道庁で対策を樹てこれについて当為(今後引揚げる樺太千島方面の無縁故者収容施設は別)先般当地で開催された地方世話部の打合会の席上船泊村「外地引揚者関係 二十六年」一九四六~五一年昭和二十一年~昭和(出席ない向は電話で)説明し依頼しておいた次第であったが其後各市支庁の打合会の際この事業は政府の予算の関係上事業施行不能の旨説明があり、目下差迫ってゐる樺太千島引揚者無縁故者の収容施設に全力を集中する事になった次第で御多用中設計其の他の調査に努力を煩はしたが以上の状況であるから御了承願ひたい。次に樺太千島より引揚が開始されるとすれば地域的に見て本道へは相当多数の引揚者が保留し各町村へも縁故若くは知己と)頼って多数の者が入るものと思はれるが住㊞ 宅及燃料衣料食糧等凡ての物資が不足を告げてゐる現在如何に縁故知己を頼ってゐるとは言へ相当の困難が伴ふのである。厳寒時着のみ着のまゝ幾多の想出を残し母国に引揚げする同胞の身になって此際部民挙げて同胞愛に燃え乏しきを分ちつゝ相共に扶け合って真の援護に徹するやう格段の配意を致されたい。この度の引揚者の受入は相当多数に上り且長期間に亘ることと)前提としてこの際引揚者援護対策委員会のような機関を設置しその時々に一時的な糊塗策で終始するよ(ママ(ママ第一節 外地からの引揚者の支援56第1部 社会・文化 第1章 終戦直後の混乱と生活

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