Specialistildng Insulation北方型住宅の概要〈一九八八年以降〉北方型住宅の誕生北海道は、積雪寒冷気候に対応するため、戦後の早期から住宅技術の開発と普及に取り組んできた地域です。さらに、二度にわたるオイルショックを経験し、北海道立寒地建築研究所(現、北海道立総合研究機構北方建築総合研究所)が建築物の断熱性能に関する技術開発に取り組み、省エネルギー化が進められてきました。その結果、昭和六〇年代に入り高断熱化の技術が進むとともに、住要求が「数の充足」から「質断熱・気密を制御する省エネ住宅北海道建設部住宅局建築指導課『北方型住宅 1988|2013』二〇一五年高気密化•• i •• の向上」へと大きく転換してきました。このため、道では「新長期総合計画(一九八八~一九九七:横路知事時代策定)」において、昭和六三年から総合的住宅施策として「北方型住宅」の開発り組み、北海道にふさわしい豊かな住まいりの実現を目指して産学官の連携により、平成二年一〇月には旭川市、北広島市に初めて北方型住宅(団地)が建設されました。当初の北方型住宅では、「北方型住宅認定基準」を策定し、それを満たすことにより、住宅金融公庫の一二五㎡以下の住宅融資と同利率で道からの融資を受けることができました。また、住宅等の建築及び改修に係わる温熱環境要件に関して高度な専門知識と実務経験を有する技術者の資格である「BIS」(Buした。高耐久化北方型住宅は、「寒さを防ぐ技術のみならず、暮らしや住まい方に配慮しながら、良好な社会資産の形成と北:断熱施工技術者)の認定制度が開始されま普及に取住まいづく第五節 北方型住宅への展開708第1部 社会・文化 第11章 食文化・住文化【住文化】(1) 17
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