間に渡って、署名活動や、建設基金を寄付するための即売展などを開催した。日本における大規模な国際展が盛んになったのは二〇〇〇(平成一二)年前後で、「越後妻有トリエンナーレ」(〇〇~)、「横浜トリエンナーレ」(〇一~)などの開催を契機に、全国に広がっていった。たる活動を、間近で関わった美術評論家、吉田豪介がまとめたものである。「TODAY」は、一九七〇年代、北海道の新たな美術運動を担った美術家一四名で結成された。作家自らが出資運営し、出品作家の選考、交渉も行った。第一回展は北海道立近代美術館で一九八一(昭和五六)年五月一日~一〇日、第二回展も同館で八四年七月五日~一五日、第三回展も同館で八七年一一月二一日~一二月六日、と三度の展覧会を実施した。アーティスト・イン・レジデンス(以下、AIR)とは、国内外の他地域からのアーティストを招へいし、滞在期間中の制作活動を支援する制度や事業を指す。日本では一九九〇年前後から見られるようになり、九三年には国際交流基金が「アーティスト・イン・レジデンス研究会」を立ち上げ、国内外のAIRの事例を調査、九七年に文化庁が自治体の参画を条件にAIR助成事業を開始した。資料10は、一九八〇年代の札幌でいち早く国際展の開催を目指した美術家グループ「TODAY」の約一〇年にわ資料11は、札幌で行われたAIR活動を担ったSサッポロトリエンナーレ開催札幌アーティスト・イン・レジデンスの活動 - AIR(札幌アーティスト・イン・レジデンス)の、結成から第三節 現代美術展の国際化718第1部 社会・文化 第12章 美術・文学(2) (1)
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