北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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章である。年齢・性別・思想信条を越えて各自が自由に表現を目指すという考えは、資料19の北海道近代文学懇話会が志向した理想を実現しようとする一つの試みだった。「ブレーメンの音楽隊」さながら、ジャンルを越え、各自のスタイルを貫くことで、多様な表現を模索したのである。戦後七〇年以上を閲したとはいえ、「北海道文学」理念を巡る戸惑いは、いまだこの地に漂っている。資料22は、京都大学教授退官後北海道に戻った小岸昭を中心とした同人誌『ブレーメン館』創刊号に寄せられた文722第1部 社会・文化 第12章 美術・文学 

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