先ず一服 われた茶わん 動 輪 ホリカツプ風景 コンクリートの ある建物 〝瀝青展〟発足のことば髙橋忠雄(庶務)夕張…畠山哲雄(一礦)小林政雄(遠幌)夕張炭礦で、こんど絵の好きな人たちがお互に話しあ北海道炭礦汽船株式会社札幌事務所『炭光』二四七号(夕張市美術館『夕張美術史資料集』一九九二年所収)一九六一年九月布施仁三郎 瀧本 幸一 茅 温泉 重治 空 山下 市藏 茅 小林 吉郎 雄 (上木和正氏所蔵)つて、「瀝青展」という会をつくりました。太平 別沼知沼洋 瀝青炭とは、夕張の石炭のことであり、それは自分から燃えて文化の推進力となる私たちの情熱でもあります。炭鉱の毎日は時間的からいつても、自然の環境からいつても、創作の自由を許しているとはいえませんが、私たちはともすれば、生活の疲れのために、今日の労働からも、明日の労働からも逃れようとして、刹那的なものに走ろうとする流れに打ちかつて、自分の仕事の中に感興を見出して、絵を描き続けて行きますことを、この上もなく尊いものと思つております。仕事から逃げて、絵があるのではなく、仕事の中にこそ絵があるのです。仕事に対する熱意が、制作に対する力であると思つております。それは、懸命に働き得る人たちだけが感ずることのできるものであり、道はせまくとも、より高い、より深い芸術が、そこから生れるものと信じております。(北海道立近代美術館所蔵)3 瀝青展発足(夕張)第1部 社会・文化 第12章 美術・文学【美術】48 47 46 45 44 726
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