北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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4 吉葉山・悲願の初優勝〈中略〉吉葉、全勝優勝す殊勲賞 初場所大相撲は二十四日いよいよ千秋楽を迎え、あいにくの大雪にたたられながら、六度目の大入りとなる、連日好調で勝ち放しの吉葉山と一敗の鏡里との優勝決定の一番で場内の興奮はその極に達した、優勝をかけた鏡里―吉葉山は立合いガツプリ左四つとなり、両力士、こんしんの力をしぼつて寄り合つたが、吉葉の金剛力が鏡を圧し、ついに全勝の輝やかしい成績で初優勝を遂げた。これで吉葉山は二十八日行われる番付編成会議で四十三人目の横綱に推挙されることはまずまちがいない若ノ花、技能賞 信夫山『北海タイムス』一九五四年一月二五日 【厚田】奮起一番フアンの要望に応え優勝、横綱を約束されている吉葉山は北海道石狩国厚田村の出身、郷里厚田村では春場所開始と同時に〝吉葉山頑張れ〟の激励電報を村、村議会、村農業委員会の三者でそれぞれ打ち、場所が進むにつれ全勝街道を独走する吉葉山の力闘に村民は興奮のるつぼに巻きこまれ、話題は大相撲でもちきり、八日目ころから村役場をはじめ村民有志が相次いで激励電報を飛ばし、石狩の一漁村から出た吉葉を宿願の横綱に導いたもの、村ではこの機会に吉葉山後援会を結成、大関昇進の時約束した化粧まわしも今回はぜひ贈つてやりたいと張切つているやんやの厚田村化粧まわし贈ると張切る(北海道立図書館所蔵)第二節 プロスポーツを楽しむ776第1部 社会・文化 第13章 スポーツ 

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