北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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〈中略〉学校統合などをせずに、そのまま学級を追加したので、過密状態のままである。古い施設の拡張や新設が必要とされたが、改善のための資金や物資は不足している。資金がある場合においても、建築資材の配分は、優遇制の上に成り立っていたようで、学校には割り当てられなかった。この件は、現在、調査中である。五通の学校視察報告書を、上級司令部に提出した。五月中に、合計一二校の学校を訪問し、抜き取り調査を実施した。北海道の学校制度にみられる、(あまりにも明白な)軍国主義、超国家主義、封建的で好ましからざる活動や人材の残滓を完全に排除する試みが行われている。しばしば司令部に寄せられる学校制度の不備と機能不全に関する情報は、すべて調査中である。全体的に、学校の衛生状態、清潔さ、行政規律の緩和、形式主義の点で、顕著な改善が見られた。(国立国会図書館所蔵WOR二〇五二二資金や建築資材、改築資材の不足が顕著に見られる。ガラス、木材、教室や実験室の器具など、どれも品薄状況にあり、インフレや闇市場の価格のため、学校が入手しようとしても資金不足でほとんど入手できない。二〇五二八)-(a) 第2部 教育 第1章 占領下の教育改革(6) (b) 814

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