北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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ている二、凡て夏季学校(講習会研究会など)に於てはその授業中に如何なる政党的討議をも含めてはならないこと三、職員組合の会議及討議は校舎内に於て勤務時間中になさるべきではないモデルスクールの目的モデルスクールは北海道の教育制度革新に非常に重大な役割を演ずるものである。実験場としての役割を果すのであり、新しい観念、新しい計画、新しい期待が現状の儘の校舎に於て作り上げられるのである。教授法教育計画の「証明所」太鼓判を押す所としての役割を果すの(北海道立文書館所蔵 札幌市立一條中学校『一條中学研究叢書第三編本校経営の概況』一九四八年民間教育課長 A一一二 四八八三)である。モデルスクールは一言に言えば、他の総ての学校の指導者であり、教師である。一條中学校は北海道の教育施設のモデルスクールであ  -んとする実験器具である。生徒も同じ実験器具である。る。新しい計画、新しい考案を出す非常に大きな責任を有しているのである。一條中学校に対して他の総ての学校は実際的指導を仰ぐのである。先生方は書物とか学術雑誌とかで生徒を教育する良い方法を知る事が出来る。然し書物から得た理論を実際にどう当てはめるかに就いてはモデルスクールに助けを乞わねばならない。一條中学校はもはやたゞの学校ではない。新制中学校以上の事をしているのである。今や充分に設備の整つた実験場であり、教育法に関する実験を為して結果を産み出そうとシモンズ しているのである。一條中学の先生は教育一般を向上せ教室、机の配置、週五日授業、ホームルーム制度実際の教授法など総ては一大実験の一部である。此の実験場の場長、普通の肩書で言えば校長は、此れら総ての責任を双肩に担つているのである。モデルスクールへの指導第2部 教育 第1章 占領下の教育改革15 818

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