高校統合は一番先にニブロ課長、学制実施案に勧告来年度学制実施案に対するニブロ道軍政本部民間教育課長の勧告について同課長の見解をきく札幌市議員会は二十六日午前十時から開会、ニブロ課長から高校の統合は現在教育界で一番さきになされなければならないことである、また男女共学もいまではすでに実施期に入つていると思うとの指針が示されたので、市議会としてもその態度を早急に決するため同課長退席後種々協議したが俎上にのせられた案は市立二高を転換して生徒は道一、二高に分散させる高校全部の再編成を行う(北海道立図書館所蔵)『北海道新聞』一九四九年三月二七日の二案で結論をみるにはいたらなかった、しかし新学期を目前に控えているので二十八日再開する本会議ではどうしても決定しなければならない事態に直面しているが目下のところ第一案による転換を行う公算がきわめて大きいニブロ課長の発言要旨つぎの通り学校単位収容生徒数は上級学級になればなるほど多くなつても構わないが、中学は少い方が好ましい、現在日本のおかれている経済情勢はすべてにおいて最低の線を要求されており校舎も現有設備を最大限に活用しなければならない状況にある、高校の統合が考慮されるとき必然的に男女共学が問題となるが、私は一部からいわれている時期尚早論に対しそれは取越し苦労であると思つている、北海道だけが共学について他府県におくれをとらぬよう希望したい高校を転換するかどうかの決定権はあなた方議員の手にあるのだが、私の言葉が指針となれば幸いである、札幌が率先高校転換を行つて本道の模範になることを私は学校再編成第2節 占領軍の教育施策への指導819 16
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