北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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道教委安宅指導部長談 氏の意見について個々の学校の事情も考慮し最後の方針を決定したいと思う候補者を十分知れ 道地方民事部ガスタフスン民間教育課長は道教委選挙について八日〝道民は候補者の経験と履歴について十分な情報を得ることが望ましい〟とつぎのごとく語つた七日午後札幌市民会館で札幌市PT会連合会の『立候補者の教育に対する意見を聞く会』が開かれたがこれは各候補についてそれ票するか決心するための基礎を与えたものでこれが一番大切なことであり、できれば多くの人が聞きに来てほしかつた、またこの時の会合の主催者は札幌の連合会であつたが本来ならこれは全道のPT会連合会がすべきこと『北海道新聞』(夕刊)一九五○年一一月一○日道教委としてもガスタフソンガスタフスン課長談話意見を聞きPT会員がだれを投を札幌が代つてやつたので、全道の連合会がこの催しを開くことを断つたのは何ゆえかと考えるに各地方のボス連中がすでにだれに投票するかを決めてしまつたからこれ以上の会合を持つ必要はないというのが理由の一つらしいがとんでもないことだ、日本人の悪い習慣として教育は教育者に任せておけばよいという考え方が強いが教育委員会はこうした考えを訂正して民意を十分教育に反映させるためにできたものだから先生ばかりを教育委員に選出する必要はないのである、重ねていうが候補者の経験なり履歴なりについての十分な情報を得ることが最も必要で、候補者にはつきりした抱負や意見がなければ決して耳をかすべきではないと思うまた先生たちが教委選挙に熱心なあまり自分の立場を利用して選挙違反をやらぬようにしてほしい、もう投票までたつた一日しかないが各候補についての情報をほとんど持たず、ただ漫然と行つてだれかの名前を書いて投票するだけでは投票しなかつたのと同じような価値しかないと私は思う教育委員会選挙などへの指導第2節 占領軍の教育施策への指導821    〲18 

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