北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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七、家政能力優秀な学校では家政能力のある人、ただ単に料理をしたり縫物をしたりするだけではなく、家庭内の知的或は感情的な問題を裁く能力がある人を養成するに努力します。八、職業技術能力優秀な学校ではその学級の事業を、生徒の才能と能力とを探究するための広大な多様な材料だとみています。種々の職業について情報を与えるだけでは充分ではありませんので、ある職業技術を実習する実地の機会が、工業、商業その他の職業分野で提供されるのです。九、公民としての能力公民としての資格や、民主主義社会でうまく活動する能力を生徒に生長させるには社会に公民活動が行われるように、先生がオブザーバーとして且つ案内役と〈中略〉〈中略〉して絶えず見守つていることが必要です。一○、個人への顧慮心理学の二つの重要な原則はあり、どこか仮設された出発点から生長が始まるのではない。ということです。従つて、集団的な教授方法はすべての生徒に同様に効果があるわけはありません。学校の効果は、学校がどのようにうまく、各生徒の能力の刺戟となり、その発達を助長するかという点で測られるものであります。これは校長先生、並びに指導主事に常に直面している問題であります。よき学校に於ては、生徒が自分に最もよく目覚める為のよりよき機会を提供するために家庭や社会に努力してもらいます。紙面の関係上、よき学校が社会の影響をう〈中略〉二人の人間は同じではない。あらゆる個人は常に現在より生長して行くもので     第2部 教育 第1章 占領下の教育改革(2) (1) 826

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