北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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隣保班長↓部落民と云ふ様に偽装の下につながりを造つて意識的に之れを利用し協力する様に出来てゐる。役場とのこんなつながりを村長に質すと村長は言ふだろう。聯絡員が勝手に親交会を利用してゐるのだから役場では関知せずと。親交会を設立する時に一回だけ部落会を開たが其の後一度も総会を開催したことがないのが私の居住する部落の実情で一部の役員が勝手な運営をしてゐると認めざるをゐ)ない。当初設立の際は親交会強制加入を求めないと言つてゐたが配給事務其の他の仕事の関係で勢い加入しなければならないようです。親交会長等の役員に手当を会員の負担で支給することも役員会で決定し会費の徴集を行ふと言ふ。此の問題につき村助役はマー指令に低)触しないと言つてゐるが伺へをたててた道庁の意向であるからと。右が町内部落会隣保班の復活としてマー指令に該当するや否や貴庁の意向を伺へたい。右についての御回答は一応私宛直接に御知らせ願ひた(ママ(ママい。そちらから村長へ聯絡して私の名前が表面に出れば此の村に於ける私の立場が色々な意味で困難を増してくるし道庁の意向さへはつきりすれば村民自身の私達の力で此の問題の解決を図ることが出来ると信じてゐるのですから。村行政上便利だからと言ふ一部の者の便宜主義から又此の組織を通じて此の村に於ける従来の発言権の保持と自己勢力の温存を図らんとする旧支配者(公職追放を受けた者を中心とする此の村のボス的連中)の策動で之れを取りまく一部の者で親交会の設立と運営が図られてゐるのが実情と言ふ所ならん。前記の親交会の形態、運営の状況は絶対まげることなく真実を伝へたつもりですが、旧支配者の策動云云は部落民の声を反影した私の主観でありますから此の点お含み置き願ひます。尚私の身分を一応明らかにして置きます。以前永年空知郡中富良野村書記を勤めて昨年三月退職し本村の親の下に帰宅して家業を引継ぎ現在漁業を営んでゐます。69第4節 町内会・部落会        

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