北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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5 広域人事を尋ねた時間は一日平均三○分となつているがこれは人間の基礎的人格を育成しなければならない小学校においては極めて少ない時間である。現在青少年不良化防止運動又は道徳教育等と叫ばれている今日学校は家庭と密接な連繋を保ちつゝ教育を行うことによつてこれらが具現されるものである。従つてこの調査系数の示す処は教員は前記学校庶務等の負担時間について鋭い再検討を行いこれを教員本来の使命達成の時に活用してこそよりよき教育効果を上げる事が出来ると思う。以上総括的にみてこの調査資料の示す一、二を列記してみたが、このほか教員が個人研修のためにどの位の時間を割いているか。又教材研究指導立案にはどの位の時間を割いているか。通勤所要時間、休憩時間等種々細目にわたつて更にこの調査系数を分析、集計してみるならば教員の勤務状態があらゆる角度から明かにされるのであるが担当係の人手不足から他の重要調査をひかえて居るので今回は一応概括的な報告にとゞめる。なおこの種の調査については今回のように国の調査資料に依存した関係で道自体の系数として細目にわたつて分析検討を試みるには若干不備な点も考えられるので改めて本道独自の調査を実施したいと考えている。■交流の方法全道の学校を四段階の地域に区分し、採用から退職するまでの在職期間中に必ず各地域の学校を経験していただくことを目標としている。異動の基準とその方法などについては、次のとおりである。小・中学校広域人事の計画北海道教育委員会『教育月報』一六六号〈中略〉(北海道大学附属図書館所蔵)一九六四年一二月〔特集    昭和三十九年度人事異動の実態と明年度の異動計画〕861第1節 教育条件整備・教員配置

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