北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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1 教科書の本道自給『北海道新聞』一九四七年七月五日教科書の本道自給教育復興会議で叫ぶ校舎がない、教師がいない、教科書が足りない—苦もんを続ける六・三制の新学制を中心とする教育復興問題について当局の責任者である道庁、市町村当局者、父兄と教師の会、そのほか種々なる関係団体代表が一堂に会しよく現状を認識するとともに一丸となつて教育復興への奮起を促そうとする『北海道教育復興会議』は四日午後一時より札幌市役所議事堂に教組と北海道連合教育学校教育改革会の司会で二百余名参集し開催されたこの日議長に道教育会長、副議長に父兄と教師の会代表斎藤秀雄氏が選ばれ道庁戸島視学官の『新学制の現況』札幌市佐藤教学課長の『札幌市の教育対策』東神楽安井村長の『わが村の教育対策』江別第一中学坂井校長の『新制中学校の実情』北教組松田文化部長の『教組としての要望』の説明に続いて問題の自由討議に移つた協議が教育内容にふれるや今日大きな問題となつている教科書不足の事情について学童に満足な教科書配給を図るため、いままで中央一本で作製されていたものを紙の豊富な本道においてその必要とする分の作製をすべきであるとの声が期せずして叫ばれ、道印刷連合組合から     も本運動に積極的努力する意図が示されるや、共産党の西尾氏立つてさらに今日巷にはんらんする悪書を排撃し教科書確保にまい進すべしと『教科書印刷の地方分散』を決議、中央に提出することを申合せたなおこの日の教育復興にもえる主なる声三つ—△六・三制完全実施の全経費を国庫負担とすべし— 第一節 戦後の学校教育改革と子どもの環境885第1節 戦後の学校教育改革と子どもの環境(1) 

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