6 教室難と二部、三部授業新学期はすぐくるが 三部授業まで実施 子供たちが指折り数えて待ちわびている市内小学校の入学式も、もう間近かとなつた。しかし深刻な教室難は期待を裏切つて新学期から二部授業はおろか、一部の学校では三部授業さえ必至となつている。まず小学校では今春の卒業生七千四百人に対し新入学児童は約一万人で二千六百人の増加、ザツト五十二教室の不足となるわけで、各学校ではいま特別教室の転用、物置、玄関、運動場などの仕切り、改造工事を進めている。しかしこれとても焼石に水で到底全児童を収容し切れず、市教委では南、日新、東園、美香保、二条各小学校の増築のほか、学校債三千万円による幌北地区一校新設を計画しているが、完成はまず一学期の終りごろとみられており、その間の授業をどうするかに苦慮している。『北海道新聞』一九五四年三月二七日深刻な教室難物置、玄関の改造使用も一部の学校ではできるだけ二部教授を避ける意味から一学級当りの収容児童数を増加する計画だが、これにも限度があり、せいぜい一学級六十人内外より収容できず、結局幌北、南、美香保などでは二部教授は免れないものとみられている。一方中学校側も同様で小学校卒業生のうち一割四分程度の児童が私立中学に入学するとしても今年度中学卒業者数より約二千六百人も多く、これまた教室増加のため理科準備室、職員室などの仕切り、改造を行つてもまだ全然不足という実情だ。期待されている中部地区中学の新設(現在の北高校を買収して改修する)も改修完了予定が一学期末となつておりその間桑園小学校と大通小学校に別居間借を送)り、ともに午前中は家にいて午後小学校低学年生が下校したあと登校することになるわけだ。しかも大通小学校の場合は午前中は小学校、午後からは小学校上学年生と中部地区中学生の一部、夕刻から午後九時までは創成商業高校の生徒が使用することになり一校舎が朝から夜まで小学校、中学、高校とフルに使用さ(ママ896第2部 教育 第4章 小学校・中学校
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