北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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児童生徒の体力の現状と課題たくましい北国の子どもを育てるために児童生徒の体力の現状と課題体力の現状近年、医学の進歩や生活環境の改善などから、子ども     力は、低下の傾向にあります。このことは、運動不足やの体格は著しく伸長していますが、一方、戸外での遊びや日常生活における身体的作業の減少などから、基礎体偏った栄養の取り方などに起因すると考えられる健康障害が多くなる傾向や、依頼心が強くひよわな心を持つ子どもが増えていることと大きな関係があると考えられます。北海道教育委員会『教育ほっかいどう』二七三号一九八○年八月この意味においても体力つくりの指導を積極的に進めることは、子どもたちの健全な育成のために欠かせません。道教育委員会では、児童生徒の体力の現状を明らかにするため、昨年七月、スポーツテストによる体力・運動能力調査を、全道各地の小、中、高校生、約四万八千人(全道児童生徒数の約五パーセント)を対象に行いました。この調査結果を、文部省で調査した昭和五十三年度の全国児童生徒の基礎的体力、運動能力の平均値と比べると、本道児童生徒は、体力、運動能力ともに全国平均を下回っており、体力の低下傾向が著しいという好ましくない状態が明らかになりました。特に目立つのは、走、跳、投の基礎的運動能力の差が著しいことで、例えば、中学三年男子の記録を比較すると、五十メートル走では全国平均に比べ○・一一秒、実際に走るとゴールで約七十センチ離され、千五百メートル走では十八・二秒、約七十メートルも離されることに第三節 体力つくりと北方領土学習906第2部 教育 第4章 小学校・中学校11 

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