服装だと思う。制服は同じ学校の生徒という連帯感を育てるし、集団としての規律ある美しさはだれでも感じるんじゃないだろうか」と制服問題が火種になって学園紛争でも起こっては―という心配も重なって、はっきりした時期尚早論。道教育大の岡路市郎教授(発達心理学)は「一般論ですが、生徒自身が自分をコントロールするという形は教育の理想です。どんな服装を選ぶか、生徒にまかせることもその訓練になるでしょう。親も教師も、間違いのない、おとなしい生徒であってほしいと望みがちですが、本来は個性的でいろんな経験を積んだ、バイタリティーあふれる若者を育てることが教育のあり方だと思います。連帯感とか、集団の美とかいっても、外側からばかりそれをつくろうというのは疑問です。現状では制服廃止、服装自由化に冒険的な要素が濃いことも確かですが、生徒と教師の信頼関係の上に行なわれるのであれば、将来が期待できます。生徒たちの責任の自覚、教師・父母のキチッとした指導理念の確立という裏付けはぜひとも必要ですがね」と語っている。学校長様一九八七年一月謹啓 りお慶び申し上げます。突然のお便りで大変失礼を申し上げます。本校は北海道の後しし志地区の郡部にありますキリスト教主義の高等学校であります。私立高校として二十数年間、当地で教育活動を続けてまいりましたが、打ち続く少子化現象と当りべ北星学園余市高校〈一九八七年〉転入生受け入れについて(お願い)貴台におかれましては、益々ご清祥のことと心よ北星学園余市高等学校『学校の挑戦 不登校生を全国から受け入れたこの10年』北星学園余市高等学校 校長 馬場 達 高校中退・一九九七年9 第2部 教育 第5章 高等学校938
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