北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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時的に増加することから増加期の対策が必要であると同時に、いずれにしても中卒者が減少していくことから、減少期の対策も必要である。また、中卒者が増加することなく減少すると見      込まれるC類型に該当する地域については、増加期の対策は必要ないが、早急に中卒者の減少に対する対応を検討する必要がある。イ 中卒者数の推移に伴う問題点昭和六一年以降の中卒者数の一時的な増加や急激な減少という生徒の大幅な変動に対しても、変動に応じた高等学校の収容定員の調整を図る必要があるが、その調整方法として、従来どおり、増加に対しては新増設を中心とした学級増を行い、減少に対しては学級減を行うとすれば、次のような問題が生ずる。① 教員採用の問題公立高等学校の教員定数は、学級数を基礎に定められていることから、中卒者の増加は学級増に結びつき、ひいては教員定数の大幅増となり新採用教員が増える。一方、減少期には、増加期と逆に学級減により教員定数の大幅減となり、少数の採用しか見込めない。このような教員定数の大幅な変動は、それ自体社会的な雇用問題になるとともに、教員の年齢構成に不均衡をもたらし、将来の学校運営や人事面等に大きな影響が生ずる。したがって、今後の生徒の受入れ措置を検討するに当たっては、このような問題に対する適切な方策を講じなければならない。(資料三〈略〉)② 施設の問題中卒者数の推移によると、増加期間が数年間と見込まれ、その後急激に減少することから、中卒者の増加に対応する施設増の大部分は数年後には大幅な余裕教室となる。したがって、今後地域の中卒者数の推移の(ア) 第2部 教育 第5章 高等学校942

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