北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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資料11は、その特殊教育諸学校高等部配置計画策定に当たっての基本的な考え方を示したものである。また、二〇〇一資料12は、二○○一年度から二年間、道教委と札幌市教委が連携して取り組んだ学習障害児の指導充実を図る文部このような特殊教育施策の充実が図られる中で、後期中等教育の機会拡充の機運は更に一層の高まりを見せたことから、一九九八年度には高等部進学希望者を受け入れるため、高等養護学校一校の新設とあわせて、精神薄弱養護学校一四校への高等部一斉繰上げ開設、肢体不自由養護学校一校に高等部設置、養護学校訪問教育のモデル実施を一二校で拡大するなど、大きな変革がなされた。年には、全国に先駆けて「医療的ケア」と常時介護を必要とする生徒の高等養護学校として北海道夕張高等養護学校を設置するなどの施策が進められた。一九九三年に通級による指導が制度化されるとともに、九九年には、国から「学習障害に対する指導について(報告)」が示され、新たな対象児童生徒の実践的な研究が求められるようになった。科学省委嘱事業の事業計画である。この事業を契機に、対象となる児童生徒や地域を拡大して特別支援教育推進体制整備が図られるようになっていった。また、同時期に、就学指導のあり方の見直しや、養護学校における医療的ケアに関するモデル事業も実施されるなど、特殊教育から一人一人の教育的ニーズに応じて適切な教育的支援を行う特別支援教育への転換が図られていった。特殊教育から特別支援教育への転換967    (2) 解 説

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