北海道現代史 資料編3(社会・文化・教育)
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ハ 盲聾教育の面で就学率を向上されるには、弱視者、 難聴者の適格な把握と就学勧誘を精力的に行う必要がある。それに比べ養護教育の場合は、この方面の教育に深い理解と関心をそそぐ活動を活発に行い、施設の拡充を優先して行う必要がある。特に精神薄弱者の就学対策に最も力を加える必要がある。ニ 教育内容の面では、将来の盲聾学校が全盲、全聾者よりも弱視者、難聴者が多く入学することが予想されるので、この教育の内容方法を十分研究する必要があり、当面の研究課題となつている。特殊学級の現状と設置の実際 一 特殊学級の現状(北海道立文書館所蔵 A一四北海道教育庁総務課『教育月報』№一九二財務課-一 二二九三)一九六七年一○月心身に障害をもつ児童生徒に対する特殊教育は、教育の機会均等の立場からその振興充実が図られているが、これらは、盲、聾ろ、養護という三種類の学校で行なわれるばかりでなく、特殊学級というかたちで、小学校、中学校の中でも年々整備拡充されている。本道の特殊学級の設置状況は別表第一のとおりであって、その総数は、小学校三三〇学級、中学校二一〇学級、計五四〇学級で、このうち九〇%強にあたる四八九学級が、精神薄弱児のための特殊学級となっている。国では、精神薄弱特殊学級の増設を図るため、別表第二に掲げる市町村の人口段階に応じた設置基準を設けて設置を推進しているところであるが、道においても国の特殊学級増設計画に基づき、昭和三九年度以降毎年度、小学校四〇学級、中学校四〇学級、計八〇学級の増設計画をすすめた結果、別表第三のとおり、おおむねその目標を達成して現在に至っている。しかしながらこの設置基準に照らした場合、なお小学校で一三一市町村(七九・七%)、中学校で一七三市町村6 特殊学級の現状978   う第2部 教育 第7章 障がいのある子供の教育

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