北海道現代史 資料編1(政治・行政)
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らうが法の不徹底と晦渋とを奇貨とし、更にボスの策動に乗ぜられて諸問題が歪イツに処理されて来たその甚だしい例を美唄町農地委員会にあることを指摘する。〔人名A〕と〔人名B〕。〔人名C〕と〔人名D〕、〔人名E〕と〔人名F〕の件がそれである。 〔人名E〕対〔人名F〕は紛議十余年に及んで〔人名E〕は終に立入禁止の仮処分を以って〔人名F〕の首を締めたがこの悪虐なる国家権力を行使して土地を奪いとることが農地改革に逆行するものであり、農地改革令以前の十九年の調停裁判の決定を基礎にしたものである限りこれは効力のないものである。しかるに所有権万能の旧憲法が骨がらみとなっている裁判所は生きるための〔人名F〕の小作地を儲けるために〔人名E〕に与へ様としたのである。かゝる司法フアッシヨの行動が広範に行はるゝならば今後小作人のみならず今後経済の変動に依って弱少者は必ず危地に追ひ込まれるのである依って吾連合会は五月十九日知事(代福田〔(藤楠〕副知事)と会見してその不法不当を是正することを要求し編者注)た。知事はその重大を痛感して二十二日小泉事務官と日農連合会(琴似町農地委員会長)今井慶三を派して実地調査をせしめた越えて廿六日美唄町農地委員会に際し吾連合会より松田書記長、菅野次長、松本土地部長、二木改革組合長、道庁側より小泉農地課、二瓶調整課の二事務官が出席した。この会合に於て妥結を見る事が出来なかったがそれは〔人名E〕が頑迷な地主として反省しなかったのみでなく委員の大部分が過誤を改めることが自己の誇を傷けるものであるといふ考へ方と農地改革の本旨を忘却した地主的偏向が彼等を支配したことが原因である。彼等は言ふであらう。吾々は偏頗はないと。しかし日本農民組合が関連しても日農の意見に傾聴の必要なしと放言した委員のあることを聞くに及んで、美唄町農地委員会の横暴を曝露したものと断定する。農民団体の十六原則は勿論、改革当初から政府は農民組合の協力を得て完了すべしと達示して居るにも不拘、彼等は農民組織を侮辱したものである。己が農民より選ばれた代表であることを忘   ビ第1章 国内・道内政治① 66

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